【軽度認知障害とは】

2021.08.16掲載
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軽度認知障害とは、タレントの名前や読んだ本の題名が思い出せないなど、こうした固有名詞の記憶が怪しくなるのは加齢とともに誰にでも起こりうることです。
ただ「昨日の夜は何を食べたか」「先週誰に会ってどんな話をしたか」など自らの行動に関する内容、いわゆる「エピソード記憶」を忘れてしまうことが増えたら要注意です。認知症の前段階かもしれません。



こうした加齢による物忘れと認知症の境界にある状態がMCI=軽度認知障害です。
MCIとは日常生活も可能で、認知機能検査はほぼ正常範囲だが、記憶力の低下などがみられる状態をいいます。

【このような場合に注意】

 ・同じ会話や質問を繰り返すことが多くなった

 ・家事や料理の段取りが悪くなった

 ・物の置き忘れやしまい忘れが増えた

 ・約束やスケジュールを忘れる

 ・日課や習い事がおっくうになる

 

予兆があれば病院で診察と検査を受けることになります。かかりつけ医に相談し、
必要に応じて脳神経内科や脳神経外科、認知症専門医の「ものわすれ外来」を紹介してもらいます。
記憶力や認知機能を調べるテスト、コンピューター断層撮影装置(CT)や磁気共鳴画像装置(MRI)での診断、血液検査などで判断します。

MCIの4割以上がアルツハイマー型認知症に移行するといわれており、何より早期発見が重要となってきます。
物忘れは年齢のせいだと軽く考え、病院での診断を敬遠する高齢者もいます。
そこで、本人はもちろん、家族や周囲の人がMCIのサイン敏感になることが大切です。

進行を遅らせるためには生活習慣の改善もかかせません。

【日常生活で心がけたいこと】

 ・仕事や趣味のサークル活動など社会参加を

 ・食生活を改善、ビタミンやタンパク質摂取を心がける

 ・ウォーキングや水泳、ヨガなど有酸素運動を

 ・定期的に歯科受診する

どんなに気をつけていたとしても必ず防げるとはいえないのが認知症。
しかしMCIの段階で医療機関を受診して早いうちから対策にとりかかれば、進行を遅らせて元気に暮らせる期間が延びるかもしれません。
ちょっとした物忘れも軽視せず、医師や周囲の人の力も借りながら将来への備えを始めるようにしたいものですね。

参考資料/日本経済新聞


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